お宮参りは、ご生誕されて1番最初に行われる日本古来から伝わる伝統行事です。お子様の将来に向け、健やかな成長を祈る儀式、基本生後1ヵ月と伝えられています。
この特別な日に着る産着の柄には、深い意味と願いが込められています。
産着を選ぶ際には、その柄が持つ由来や意味を知ることで、より一層思い出深いものにすることができます。
本記事では、お宮参りの産着に使われるおすすめの柄とその由来について詳しくご紹介します。
どんな柄がどのような意味を持ち、どのような願いが込められているのかを知り、お子様の一生の思い出にふさわしい産着選びの参考にしてください。
女の子の産着の柄
女の子の産着には、華やかで優雅な柄が多く使われます。以下に、代表的な柄とその意味をご紹介します。
御所車、花車(ごしょぐるま、はなぐるま)
御所車とは、平安時代に使用されていた牛車のことで、当時の貴族や皇族が乗っていました。
この御所車に花を飾ったものが花車で、四季折々の花々が装飾として用いられ、多くの人々を祝う意味が込められています。
御所車の柄には「玉の輿に乗る」や「裕福な家に嫁ぐ」といった願いが込められており、産着のほか婚礼衣装や七五三の晴れ着にも多く描かれています。
鈴(すず)
鈴は古くから神様を呼ぶ手段として用いられ、神様に呼びかけて祈りや願いを届けることを意味します。
鈴の音は邪気を追い払い、魔物や災いを避ける効果があると伝えられています。
そのため、鈴の柄はお子様の幸せと健やかな成長を祈るお宮参りにふさわしいと言えるでしょう。
牡丹、芍薬(ぼたん、しゃくやく)
牡丹や芍薬の花は、しなやかで優しい、誠実さを意味します。
祝いや愛を伝える際にぴったりな花で、日本では長く晴れ着の柄として親しまれています。
芍薬は漢方にも利用され、華やかな見た目とともに体にも良い効果があります。
牡丹の花言葉も色や種類によって異なりますが、「平静」「落着き」「心の乾きを修復させる」など、日本人らしい美しい意味が込められています。
桜(さくら)
日本で古くから愛され、世界的にも人気がある桜。春の訪れを感じさせる桜は五穀豊穣の神が宿る木とされ、古くから「人生の門出を祝う」意味が込められています。
桜の花は一斉に咲くため、「繁栄」や「豊かさ」を象徴しています。
椿(つばき)
椿は日本原産の樹木で、平安時代には油や化粧、不老長寿の薬として大切にされてきました。神聖な花とされ、邪気を寄せ付けない厄除けの木としても愛されてきました。
花言葉は「控えめな美しさ」「謙虚な美徳」「完璧な美しさ」など、日本人らしい美しさを表現しています。
現代においても、椿は着物や和装小物の柄としてよく用いられています。
菊(きく)
菊は縁起が良い吉祥文様のひとつで、長寿、無病息災、厄除けなどの意味が込められています。
皇室の紋章としても馴染みがあり、日本人の生活に深く根付いています。
菊の放射状に広がる花弁は太陽を連想させ、高貴さを象徴しています。
鞠(まり)
鞠は平安時代に貴族の遊びであった蹴鞠に由来し、高貴さや気品を表しています。
長い糸を重ねて作られた鞠は「縁を結ぶ」「円満な家庭を築く」などの意味が込められています。
また、丸い形状から「何事も丸く収まる」「健やかに育つ」ことを象徴しています。
鶴、折り鶴(つる、おりづる)
鶴は「鶴は千年」と言われるように延命長寿の象徴であり、高貴の象徴として親しまれています。
結婚式の打掛や晴れ着にも使われ、健康祈願や良縁を願う意味があります。
折り鶴は、特に平和や願いが叶うことを象徴し、様々な儀式で使われています。
兎(うさぎ)
兎は繁殖力が強いため「子孫繁栄」や「飛躍する」ことを意味します。兎の柄は晴れ着でも人気で、縁起の良い意味を持っています。兎が月に住むという伝承もあり、月と結びついたゲン担ぎの意味もあります。
蝶(ちょう)
蝶は「さなぎ」から「美しい蝶」になる姿が健やかな成長を表しており、夫婦円満を表す吉祥文様としても使われてきました。
蝶の柄は、女性の美しさや成長を象徴しています。
男の子の産着の柄
男の子の産着には、力強さや勇敢さを象徴する柄が多く使われます。以下に、代表的な柄とその意味をご紹介します。
龍(りゅう)
龍は東アジアで古くから親しまれ、神の使いとして知られています。龍は自然と密接に関係し、豊穣や繁栄の象徴とされています。
また、知恵と力を兼ね備えた象徴であり、産着の柄には「出世を願う」意味が込められています。
龍が天に昇る姿は、飛躍や成功を象徴しています。
鷹(たか)
鷹は鋭い目と力強い爪が特徴で、「鷹の目」は洞察力や観察力を表します。
鷹の柄には「幸運をつかむ」「目標を見定めて達成する」意味が込められています。
鯉(こい)
鯉は滝を登る力強さから出世を象徴し、「粘り強く困難に立ち向かう」意味が込められています。
鯉は力強さと忍耐力を象徴し、特に「登竜門」の伝説から成功と昇進を意味します。
虎(とら)
虎は強靭な生命力であらゆる厄災を振り払い、家運隆盛を導くとされます。
産着の柄には「たくましく育つ」「粘り強く生きる」意味が込められています。
虎の柄は、勇気と力強さを象徴しています。
軍配(ぐんぱい)
戦国時代に武将が指揮を執る際に用いた軍配。
産着の柄には「行動力と決断力に溢れる子に育ってほしい」という願いが込められています。
軍配は、指導力と決断力を象徴しています。
兜(かぶと)
古くから日本の強い男性を連想させる武具として使用されてきた兜。
その歴史は古墳時代にまでさかのぼり、美しい装飾が特徴です。
兜は戦国武将の地位を象徴し、「災いから身を守る」「出世する」という意味が込められています。
打ち出の小槌(うちでのこづち)
打ち出の小槌は財宝を打ち出し、願いをかなえてくれる道具です。
「一生食事や生活に困らないように」「願いがかなうように」という願いが込められています。
打ち出の小槌は、豊かさと願望成就を象徴しています。
宝船(たからぶね)
宝船は七福神や八仙が乗る宝物を積んだ船で、「一生食事や生活に困らないように」という意味があります。
船は人生の門出を祝う柄としても親しまれています。
宝船は、幸運と繁栄を象徴しています。
巴太鼓(ともえだいこ)
巴柄は古くから日本に存在する模様で、魔除けとして用いられています。
太鼓の音が「良く鳴る」と物事が「良く成る」をかけて、縁起の良い柄としてお宮参りや七五三の柄に描かれています。
巴太鼓は、縁起と成功を象徴しています。
まとめ
お宮参りは、赤ちゃんの誕生を祝うとともに、健やかな成長を願う大切な儀式です。
この特別な日に着る産着の柄には、古くからの伝統や願いが込められています。
女の子には華やかで優雅な柄、男の子には力強さや勇敢さを象徴する柄が多く選ばれます。
お子様の健やかな成長と幸せを祈りながら、意味のある柄を選んで、お宮参りを素敵な思い出にしてください。
この記事が、産着選びの参考になれば幸いです。
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